佐藤けんじ

佐藤けんじ 道南発、日本の未来。

佐藤けんじ
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No. 50 /2006/9/6
日本海固有水って?

旧熊石町の沖合いで海洋深層水を採取・販売をしているのを道南の人なら聞いたことがあるかもしれません。海水しょっぱいのに飲むの?という方は心配いりません、塩分とるんですから。でもでも素朴ではない質問が結構あるんですね。当然のように調べました、そこで海洋深層水って何?なぜ日本海側、それも熊石なの?という方に、ぼくのうんちくを偉そう語らしてもらいます。
海洋深層水は200メートルの深い海底から採取する海水です、表層のように気温の変化などの影響はなく、プランクトンの光合成による無機栄養塩類の費消もありません、分解されにくいものだけですから腐敗しにくい性質です。そう富栄養、低温安定、清浄が水質特性です。
ビール会社が使う使わないで知事まででてきて有名になった高知県室戸岬沖の海洋深層水は北極圏のグリーンランド周辺で垂直に沈み込んだ海流が2000年間大気に接することなく循環して北太平洋に辿り着き、一部が室戸岬沖に流れ着いてくるものです。大循環すごい話ですな。
一方、熊石沖はもちろん日本海です、日本海は5つの海峡に囲まれていますが、いずれも浅く深層水は流れません、従って日本海固有の深層水で、特徴はなんといっても酸素含有量の多さなんです。太平洋側の倍と言われています。ダイエットのにがり(塩分抜いた海水)、いかたこタラコの漬け込み、お菓子などに利用されています。
リキヤのラーメンでもがっつり味わえます。

上の図は日本海底図です、ちょうど道南のあたりが深い日本海盆にくっ
ついて深いところが近いでしょう。深層水がとりやすいんですよ。

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