佐藤けんじ

佐藤けんじ 道南発、日本の未来。

佐藤けんじ
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No. 41 /2006/1/31
選挙のテーマ

北国の過酷な冬場の選挙は運動の不活性化につながっている。
道議会議員補欠選挙の候補者政策を比較してみようとしたが、途中でやめた。書かれている単語がそれぞれの意思かなぐらいしか見通せなかった。
昨年来より、選挙が続いている。自民党は結果を出せていない。一元的な凝縮力より多種多様な権力希求層の合従連衡を特徴とする自民党は、やはり中選挙区での競い合いに支持基盤のエネルギーがたかまり、壮絶な事前バトルを展開してしまう。
選挙はただ蕩尽となり、目に見える課題への具体的な政策の実現に目を凝らすべきなのに、選挙以前のパワーゲームがいつも人々の前にクローズアップされると、あーまた自民党はだめだな、という一般層の諦観と、支持基盤の拡大に貢献しない勝ち馬の見極めに奔走する周辺層を出現させ、官公労や北教組などの組織投票が圧勝する結果とあいなる。
もちろん自民党はこのような組織になれないし、有権者の判断が、つぶれない親方日の丸労資関係にとどまることは、自分の職場以外の関係性に目をつぶる事を意味し、地域のありかたへの本質的な関心を消し、党派性の優位維持という保守性の結果にしかつながらない。
もちろん地域のありかたへの多様性を競い合うことは私は望ましいと思うが、並べられた政策の実効可能性や優先順位を有権者に判断させるのは、候補者並みの知見を有権者に迫り、立ち往生させる。それゆえにこそ選択肢の明瞭さを有権者に提示して、賛否が国のあり方に関わるというシンボリックさが小泉選挙の意味ではなかったろうか。キャッチオールパーティーがシングルイシュー戦術という危険性は残るが。
今回の北海道団体自治にかかる選挙の課題は道州制と道財政、住民自治にかかる喫緊課題は除雪・排雪と灯油等の燃料代の高騰ではなかったろうか。

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